リバランス時の問題点

リバランスとは値上がりした商品を売ったり、値下がりした商品を買ったりして、アセットアロケーション内の割合を当初予定していた比率に整えることを言います

このリバランスの問題点について考えてみました


リバランスの効果

リバランスとは上がりすぎた資産クラスを売り、下がりすぎた資産クラスを買うことで、ファンド内の資産クラスの割合を当初の比率に併せることです

これにより、自然と割安な資産クラスを購入したり、リスクとリターンの比率を当初の想定通りとできる、と言われています


リバランスの問題点

下がった資産クラスが毀損する可能性がある

上がった資産クラスはそれ以降も上がるかもしれないという問題もありますが、そちらは未だマシです

問題なのは下がる方で、下がった資産クラスがほぼ破綻する可能性があります
その際リバランスをしていると、相当ナンピンした挙句に暴落という最悪の状況に陥ります

流石に資産クラス全体がそこまで価値を毀損するとも思えませんが、機械的なリバランスで良いのでしょうか?という問題は頭の片隅に置いておいた方が良さそうです

そのうちノーセルリバランスが難しくなる

100万円に追加投入する10万円の重みと、1000万円に追加投入する10万円の重みは異なります
100万円に対してなら10%までの減少に対して補填できますが、1000万円であれば1%までの減少の補填しかできません
資産が大きくなるにつれて、追加投入資金だけでのリバランスが困難になるということです

追加資金で足りない場合上がった資産クラスを売ってリバランスする必要があります
当然、売り買いが発生するので手数料、税金というロスが発生します

リバランス有り無しのバックテストをされている方もいらっしゃいますが、大抵手数料と税金は考慮されていません
しかし、両者の影響は決して誤差ではないと推測します

前提となる数字が予測でしかない

アセットアロケーションに関しての考えでも記載した、
①リターン、リスクは予想でしかない
②相関関係が無いことは証明できない
③リスクを読むことは難しい
という3つの問題はリバランスにもほぼそのまま当てはまります

必ずしも下がった資産が上がるとは限りません

バックテストについても、上記の手数料と税金の他に、たった1個のデータを基にしたテストでしかないという致命的な欠点があります



まとめ

結構否定的な記事となりましたが、私としてはリバランスすることで資産比率を一定に近づけておくことは、自然と安い資産を買える強力な手段の一つと考えています

記載してきたように欠点もあるのであまり拘らないという前提ですが、アセットアロケーションの目標と実現で記載したように、ある程度の目安としていこうかなと考えています

今は株と現金しかない(外貨MMFは一時的に置いているだけ)ですし、株式比率も目標比率を変更している段階なので、リバランスというべきなのか分かりませんけれども!




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