株式投資の終焉

株式というシステムによりお金を出す人の制約が解消し、その後の世界の発展で資金の移動が容易化しました
今は株式全盛と言っても良いかもしれません

ならば、それらの利点が意味をなさなくなる時が、株式投資の終焉でしょう
余り実現してほしくないですが、株式に頼らず事業を行いIPOでゴールというパターンが増え、上場会社への投資ではリターンが得られない時代がくるかもしれません



株式というシステムの強さ

見ず知らずの人からお金を集められる、これが最大の強さだと私は考えます

新しい製品やシステムが世の中に出るためには、アイデアだけでは足りません
いいアイデアがあっても、実現するだけのお金が無ければアイデアは具現化しません

以下は調べてないので事実と異なることもあると思いますが、概ねこんな問題があったのではないかと想定されることです

昔は、アイデアを出す人=お金を出す人で、他人からのお金は精々パトロンという形で個人的に融通する程度が殆どでした

このシステムでは、アイデアマンが最初に失敗したら次のチャンスは永遠に回ってこないことも多かったはずです
しかし、アイデアなんてそう簡単に具現化できるものではありません
パトロンのリスクが高いこともあいまって、安定した活動は夢のまた夢の時代が続いていました

株式の発明により、出資者の数が爆発的に増え、かつ、出資者のリスクは劇的に減り、多数の人々から広く薄く、複数回に渡り資金を集められるようになり、企業にトライしやすくなりました

そうはいっても株式の黎明期は出資者は限られていました

資金の移動にも難があったからです

今なら日本から世界中の会社に投資できますが、少し前はインターネットは無かったですし、更にその前は手紙すら満足に届かないような時代が続いていたのです
そもそも度重なる戦争でドンパチしている中、敵国になるかもしれない他国に投資するのはムリゲーです

しかし、その後の世界の発展と安定化により、今では全世界から出資を受けられるようになっています

株式というシステムにより人の制約が、世界の発展により資産の移動の制約が無くなり、現代は株式全盛の時代といえるでしょう



株式というシステムが終わるとき

上記のように株式というシステムには強みがあります
しかし、このシステムは未来永劫続くかといえば、それは分からないというのが私の意見です

株式の欠点は、株主に議決権があることです
経営や開発方針に第三者の意見を入れたくないというニーズは相当に高く、上場できるけどしないことは多く、更には一旦上場したものの非上場に戻るケースすらあります

個人的には、そもそも自分で運用するより上手くやってくれると信じるからその会社の株を買うのですから、議決権は基本不要だと思いますけど、まあそう思わない人もいっぱいいるわけです

また、今では、株式に頼らなくてもお金を集めることができます
近年では資金の移動が容易になっただけではなく、コミュニケーションも容易になっています
これにより人脈は以前より広がりを持つようになり、身内だけで資金を集めることも現実的になってきました

こうなってくると、株式に頼らず事業を行いIPOでゴールという図式が増えてくるかもしれません
結果として上場している株式会社は残りカスの集まりとなってしまい、良いリターンは望めなくなってくるでしょう

これはある意味昔の貴族社会の復活ともいえるので、私としては実現してほしくないシナリオですが、実現可能性は高いのではと恐れています



まとめ

株式というシステムは今のところ上手くいっています
しかし、今後もこのシステムが上手くいくとは限りません

インデックスか個別株か、バリュー投資かグロース投資か、そのような株式投資の手法も大事ですが、「そもそも株式投資自体は有効なのか?」ということも偶には確認しておくのも良いと考えます






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