私としては、一括投資のメリットを認めますが、投資活動の初期はドルコスト平均法(に比較的近いスタイル)を選択しました
一見矛盾していますが、これは「理論的なお話」と「現実的なお話」の違いを考えて選択したものです
「現実的なお話」を考えれば、一気に投資して一気に凹んだ際に、理論的に/歴史的に正しいから損をしても良かった、と私は割り切れないことが理由です
また、なにより投資について知らない状況での一括投資はあり得ないと思ったので、少しずつ投資することにしました
ドルコスト平均法は商品の値段に寄らず一定金額を買い付けるので、価格が安いときは口数が多くなり、逆に価格が高いときは口数が減ります
10000円ずつ購入する時、1口100円なら100口、1口1000円なら10口買うことになります
(口数ベースで)自然と高い時は少しだけ、安い時に多く買えます
リスク分散になり、定期的に一定の口数を買っていく場合よりも有利・・・とされていることが多いようです
諸説ありなので、人によって評価は異なります
一方で一括投資は最初に一気に資金を投入する手法です
一見リスクは高いようでいて、実は理論的、歴史的に見ると、ドルコスト平均法よりローリスクです
有利と説明されている記述で説明の例に出される株の動きなどは、「ドルコスト平均法に有利な場合」を意図的に持ってきています
つまり、一度に買う方が有利な場合は完全に無視しています
と思いながらぼちぼち探していくと、これに反論する例も見つかりました
どちらかと言えば、下記リンクの主張の方に理があるように思えます
ドルコスト平均法が不利な場合の株価の値動きグラフを載せられています
トウシル様
ROKOHOUSE シーゲル流ロジカル投資術様
→毎年10だけ投資した場合(積立結果は、10,20,30,40,50)のドルコスト平均法と比べるなら、30,30,30,30,30(初年度30の一括投資)であって、50,50,50,50,50ではない
・ドルコスト平均法は最終年度に一括投資する場合に近い投資方法
→こちらの方が相場の上下のタイミングの影響を強く受ける
と記載されています
ROKOHOUSE シーゲル流ロジカル投資術様
こちらはドルコスト平均法と一括投資が、過去の歴史ではどちらが有利だったかを確認されています
リターン、シャープレシオ共に一括投資が優れているそうです
ドルコスト平均法と一括投資
ドルコスト平均法とは、定期的に一定の金額ずつ購入する手法ですドルコスト平均法は商品の値段に寄らず一定金額を買い付けるので、価格が安いときは口数が多くなり、逆に価格が高いときは口数が減ります
10000円ずつ購入する時、1口100円なら100口、1口1000円なら10口買うことになります
(口数ベースで)自然と高い時は少しだけ、安い時に多く買えます
リスク分散になり、定期的に一定の口数を買っていく場合よりも有利・・・とされていることが多いようです
諸説ありなので、人によって評価は異なります
一方で一括投資は最初に一気に資金を投入する手法です
一見リスクは高いようでいて、実は理論的、歴史的に見ると、ドルコスト平均法よりローリスクです
ドルコスト平均法が不利な理由
ドルコスト平均法は一括投資より有利かといわれたら同意できません有利と説明されている記述で説明の例に出される株の動きなどは、「ドルコスト平均法に有利な場合」を意図的に持ってきています
つまり、一度に買う方が有利な場合は完全に無視しています
と思いながらぼちぼち探していくと、これに反論する例も見つかりました
どちらかと言えば、下記リンクの主張の方に理があるように思えます
参考リンク
Quick money world様ドルコスト平均法が不利な場合の株価の値動きグラフを載せられています
トウシル様
ROKOHOUSE シーゲル流ロジカル投資術様
運もお金もない人のための資産の増やし方様
・重要なのはエクスポージャー=金額×時間を揃えること
・ドルコスト平均法はエクスポージャーが小さい=リターンが小さい=リスクが小さいだけ・重要なのはエクスポージャー=金額×時間を揃えること
→毎年10だけ投資した場合(積立結果は、10,20,30,40,50)のドルコスト平均法と比べるなら、30,30,30,30,30(初年度30の一括投資)であって、50,50,50,50,50ではない
・ドルコスト平均法は最終年度に一括投資する場合に近い投資方法
→こちらの方が相場の上下のタイミングの影響を強く受ける
と記載されています
ROKOHOUSE シーゲル流ロジカル投資術様
こちらはドルコスト平均法と一括投資が、過去の歴史ではどちらが有利だったかを確認されています
リターン、シャープレシオ共に一括投資が優れているそうです
ドルコスト平均法vs一括投資の概算
投資期間10年、毎年10%リターン、10年に1回の暴落時に40%まで落ちる(ただし計算面倒なので、その時も10%リターンはあることにする)という条件で、60ずつ積立、一括で300投資して残り30ずつ積立、一括で600投資、のパターンで計算してみました
合計金額は600で変わらずです(合計を合わせるか、リスク資産×時間を合わせるか、どっちが良いのでしょうかね)
簡易的な計算なので細かく言わなくとも色々ありますが、そもそも年率リターンや暴落率など読めないので大体の傾向がみれればよしでしょう
暴落の時期によるところが大きいということも注目点ではありますが、
最初に600投資した場合が、最も安定した成績を残しています
余談ですが、これは当初の私の直感とは逆となりました・・・安定するのは積立かなというのが直感でした
直感が当てにならないことは多々あるなと改めて思った次第です
尚、暴落直後に全力投資が理想と思われるかもしれません
しかし、機会損失があるので必ずしも有利とは限りません
例えば、9年目に暴落が来る場合、暴落直後に600投資する(660になる)より、最初から600投資する(685になる)方が高リターンです
理論的なお話と現実のお話
ということで、一括投資の方が理論上は有利というのが私の結論ですしかし、それでも尚、投資活動の初期はドルコスト平均法(に比較的近いスタイル)を選択しました
また、投資を始めて3年後の時点でも一括投資には踏み切っていません
多分、勝率や期待値だけでいえば、今すぐ手持ちの資金を全て株式にしてそのまま持ち続けることが正解だと思います
ただ、理論と現実は異なります
心の安寧の為にはドルコスト平均法は優れているのは確実です
全てをつぎ込んだ直後に暴落したら、比較的リスク許容度が高い(と思う)私でも、そのままリスク資産を持ち続けられるかわかりません
精神的に参って撤退(つまり底で投げる最悪の選択)をしてしまう可能性があります
まずないとは思いますが、勤め先が倒産して生活防衛資金も底を尽き、当座の生活費が必要になり強制的に売らざるを得ないかもしれません
精神的に参って撤退(つまり底で投げる最悪の選択)をしてしまう可能性があります
まずないとは思いますが、勤め先が倒産して生活防衛資金も底を尽き、当座の生活費が必要になり強制的に売らざるを得ないかもしれません
ドルコスト平均法なら助かるかもしれませんが、一括投資なら助からないことがあります
その逆はあり得ません
一括投資が優れているにしても、撤退するかもしれないリスクと釣り合うだけのリターンは間違いなくないでしょう
更に、まだ投資についてほとんど知らない状況で全財産を投下するのはいくら何でも無謀でしょう
殆ど知識が無いところで一括投資してしまえば、とんでもない投資先に投資してしまう恐れもありますし、投資方針を何度も変更した場合に手数料負けすることも考えられます
手持ち資金が少額なら一括投資しても良いかもしれませんが、少額を一括投資して後は給料から出せるだけ投資するのであればドルコスト平均法と大差ありません
投資について十分勉強して種銭もあるけどまだ実践してませんという人がいれば一括投資も良いのかもしれませんが、そんな人いますかね?
つまり、理論的には一括投資が有利なのかもしれませんが、心の安寧と知識を蓄える時間、何より撤退リスクを考えれば、ドルコスト平均法は悪くないと考えます
→アセットアロケーションの目標と実現
実際には、完全に定額でもないので、ドルコスト平均法(に比較的近いスタイル)です
投資を実際に経験してから考えるスタイルは、理論的には一括投資に劣っていても、現実的には優れていると考えます
ドルコスト平均法は、株価が低い時にも継続して投資することが前提です
株価が低い時に投資を辞めてしまえば、それは100%の確率で高値掴みになります
自分が買いたい時に買う場合は、少なくとも100%の確率では高値掴みではありません
高値以外で買えることもあるでしょう
つまり、株価が低い時に継続して買えないならば、ドルコスト平均法は最悪の投資法と言えます
ドルコスト平均法は、株価下落時にも常に積み立てるという高いハードルを要求しているのです
ドルコスト平均法を調べた時、賛成派も反対派も、株価下落時にも「精神的に続けられるか」に焦点を当てていることが多かった印象です
ところが、現実には精神面だけのハードルには留まりません
株価下落時、給料が減ったり、最悪解雇される、勤め先が潰れる可能性は否定できません
その時に、今までと同じ投資金額で、投資し続けることができるでしょうか
もしかすると、vs一括投資という話ではなく、株価の下落時にも継続して投資できる「物理的に種銭があるか」という話が、ドルコスト平均法の理論を破綻させるのかもしれません
金融工学とかだとマイナスだけではなく、プラスの時も使うようです
最近はボラティリティという単語の方がより使われている印象です
リスクとボラティリティはニュアンスが異なるかもしれませんが、少なくとも日本人相手にはボラティリティを用いる方が優れているように感じます
ゆとりずむ様
「生活防衛資金とは別に投資予備資金を最低2年分は用意し、例えボーナスカットされようともリストラされたとしても、継続して投資するだけの余力が無いと「景気の良い時だけ買付法」になってしまいます。」と記載されています
激しく同意です。多くの人にとっては株価下落時=賃金カット&失職リスクが高い時なので、ドルコスト平均法を採用するなら、なにがしかの備えは必要になってくると考えます
理系の錬金術様
自分の将来の稼ぎを債権(現在仮想的に現金を持っているという解釈?)として見積もって、サミュエルソンの割合によりその債権も含めた株式エクスポージャーを確保するためにレバレッジを掛けることで、真の時間分散ができるという話のようです
理論的には理解できますが、将来の稼ぎの推定が困難、株式比率の決め方に難あり(これは全ての投資法に言えますが)、レバレッジによる短期的な超ハイリスクと、個人的にはこれは踏み切れないですね・・・
私はレバレッジどころか株式100%にすることも無さそうです
40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ様
「リスク選好度を高く見積もるとパニックになって相場から撤退するリスクがあるのに対し、リスク選好度を低く見積もると残念な気持ちになるだけ」というのは正に同感です
更に、まだ投資についてほとんど知らない状況で全財産を投下するのはいくら何でも無謀でしょう
殆ど知識が無いところで一括投資してしまえば、とんでもない投資先に投資してしまう恐れもありますし、投資方針を何度も変更した場合に手数料負けすることも考えられます
投資について十分勉強して種銭もあるけどまだ実践してませんという人がいれば一括投資も良いのかもしれませんが、そんな人いますかね?
つまり、理論的には一括投資が有利なのかもしれませんが、心の安寧と知識を蓄える時間、何より撤退リスクを考えれば、ドルコスト平均法は悪くないと考えます
私の選択
私は、一定比率までドルコスト平均法で積み上げた後、どのように投資を続けるか検討することにしました→アセットアロケーションの目標と実現
実際には、完全に定額でもないので、ドルコスト平均法(に比較的近いスタイル)です
投資を実際に経験してから考えるスタイルは、理論的には一括投資に劣っていても、現実的には優れていると考えます
ドルコスト平均法の死角
最後にドルコスト平均法の最大の死角について述べますドルコスト平均法は、株価が低い時にも継続して投資することが前提です
株価が低い時に投資を辞めてしまえば、それは100%の確率で高値掴みになります
自分が買いたい時に買う場合は、少なくとも100%の確率では高値掴みではありません
高値以外で買えることもあるでしょう
つまり、株価が低い時に継続して買えないならば、ドルコスト平均法は最悪の投資法と言えます
ドルコスト平均法は、株価下落時にも常に積み立てるという高いハードルを要求しているのです
ドルコスト平均法を調べた時、賛成派も反対派も、株価下落時にも「精神的に続けられるか」に焦点を当てていることが多かった印象です
ところが、現実には精神面だけのハードルには留まりません
株価下落時、給料が減ったり、最悪解雇される、勤め先が潰れる可能性は否定できません
その時に、今までと同じ投資金額で、投資し続けることができるでしょうか
もしかすると、vs一括投資という話ではなく、株価の下落時にも継続して投資できる「物理的に種銭があるか」という話が、ドルコスト平均法の理論を破綻させるのかもしれません
余談
ドルコスト平均法とは関係ないですが、リスク(リターンの振れ幅)って普通の感覚でつかうリスク(危険性)とは別の定義ということは注意しておきたいところです金融工学とかだとマイナスだけではなく、プラスの時も使うようです
最近はボラティリティという単語の方がより使われている印象です
リスクとボラティリティはニュアンスが異なるかもしれませんが、少なくとも日本人相手にはボラティリティを用いる方が優れているように感じます
参考リンク
いつか子供に伝えたいお金の話様
「投資対象自体のリスクとリターンは変わらず、投資に回さない資金の機会損失(儲けそこない)が発生する可能性もあるので、ドルコスト平均法は「有利とも不利とも言い切れない」」と記載されています
精神面でのドルコスト平均法の優位性にも言及されています。
マネー研究所様
ドルコスト法の場合に、毎日/毎週/毎月・・・とした場合にリターンに差があるかを検証されています
流石に4か月毎だと結構ばらつきがありますが、毎日でも3か月ごとでもそれほど大きな差が無いようです
買い付ける手間や買付コストを考えれば、ある程度間隔をあけても良いのかもしれません
Savvyに生きる様
「長期投資においては一括投資の方が積立投資よりもリターンを得ることができる」ことを記載されていますが、「やはり一括投資には抵抗があります」「積立をするのも機会損失になる」の間で悩まれ、1年弱での積立投資を選択されるようです
似たような悩みなので非常に参考になりました
運もお金もない人のための資産の増やし方様
ドルコスト平均法と定率リバランスを比較されています
「投資対象自体のリスクとリターンは変わらず、投資に回さない資金の機会損失(儲けそこない)が発生する可能性もあるので、ドルコスト平均法は「有利とも不利とも言い切れない」」と記載されています
精神面でのドルコスト平均法の優位性にも言及されています。
マネー研究所様
ドルコスト法の場合に、毎日/毎週/毎月・・・とした場合にリターンに差があるかを検証されています
流石に4か月毎だと結構ばらつきがありますが、毎日でも3か月ごとでもそれほど大きな差が無いようです
買い付ける手間や買付コストを考えれば、ある程度間隔をあけても良いのかもしれません
Savvyに生きる様
「長期投資においては一括投資の方が積立投資よりもリターンを得ることができる」ことを記載されていますが、「やはり一括投資には抵抗があります」「積立をするのも機会損失になる」の間で悩まれ、1年弱での積立投資を選択されるようです
似たような悩みなので非常に参考になりました
運もお金もない人のための資産の増やし方様
ドルコスト平均法と定率リバランスを比較されています
「一括投資して後は積み立てなければ時間分散効果を最大限に生かせる。
それでは運用額が物足りないならレバレッジをかければいい。」ので、サラリーマンでも一括投資が可能と記載されています
比較シミュレーションでは、中央値、元本割れ確率、累積リターンの標準偏差(資産額の振れ幅)共に低率リバランスが優れていることを示されています
「ドルコスト平均法は期間が進むにつれエクスポージャーが高まっていき、時間分散効果が得られにくい」ために定率リバランスが優れた結果を示すそうです
レバレッジ掛けて失敗+失職などのコンボで負債を背負いたくないので、理論的に正しくても私にとっては非常に選択しにくい方法です
また、定率リバランスは税金を考慮していないので、もう少しドルコスト平均法が有利になります。税金が繰り延べできない位の大幅マイナスがあると、ドルコスト平均法が有利になるので、その点でもリスクが大きいと考えます
ゆとりずむ様
「生活防衛資金とは別に投資予備資金を最低2年分は用意し、例えボーナスカットされようともリストラされたとしても、継続して投資するだけの余力が無いと「景気の良い時だけ買付法」になってしまいます。」と記載されています
激しく同意です。多くの人にとっては株価下落時=賃金カット&失職リスクが高い時なので、ドルコスト平均法を採用するなら、なにがしかの備えは必要になってくると考えます
理系の錬金術様
自分の将来の稼ぎを債権(現在仮想的に現金を持っているという解釈?)として見積もって、サミュエルソンの割合によりその債権も含めた株式エクスポージャーを確保するためにレバレッジを掛けることで、真の時間分散ができるという話のようです
理論的には理解できますが、将来の稼ぎの推定が困難、株式比率の決め方に難あり(これは全ての投資法に言えますが)、レバレッジによる短期的な超ハイリスクと、個人的にはこれは踏み切れないですね・・・
私はレバレッジどころか株式100%にすることも無さそうです
40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ様
「リスク選好度を高く見積もるとパニックになって相場から撤退するリスクがあるのに対し、リスク選好度を低く見積もると残念な気持ちになるだけ」というのは正に同感です
仮に一括投資の方がリターンは優れていたとしても、退場のリスクに見合ったリターンは無いと考えます
にほんブログ村
0 件のコメント :
コメントを投稿