有名な書籍、ウォール街のランダムウォーカーでも、特別に焦点を当てているわけではありませんが、繰り返し税金について言及されています
運用利益の20%が取られてしまうので(それでも所得税+αなどより安いですけど)下手をすると運用の上手い下手を凌駕する可能性があります
税金の影響(複利と単利)
資産運用は、よく言われているように複利で増えていきます細かく言えば毎年同じ割合で増えるわけでは無いですが、基本的には資産運用額が大きくなる後半の方が伸び率が大きくなります
ここで税金の影響を考えてみます
税金を払うと、翌年度の運用額が小さくなります
翌年度の運用額が小さくなると、その年の運用利益も小さくなります
これが毎年続きます
つまり、毎年税金を支払うと税金は複利的に効いてしまうわけです
一方で税金は支払うタイミングを先送りすることができます
税金を最後に纏めて支払うことで、単利的な影響に留めておくことが可能です
これは税金の先送り、税金の繰り延べなどと言われています以下、具体的に計算してみます
ザックリ毎年5%の利益が出るとします
毎年税金を払うならこれまたざっくり税金を20%として、毎年4%複利で増えることになります
一方で最後に税金を払うなら、毎年5%複利で増えた後、最後に20%払います
この場合、1000万円を運用すると、10年後に
毎年税金を払うと1480万円、最後に払えば1503万円になります
もし、10%の利益となると同じ条件で、
毎年税金を払うと2158万円、最後に払えば2274万円になります
絶対値としてはそれほど大きな値でもありません
運用が上手く行くかどうかの方が圧倒的に影響は大きいでしょう
あまり意識するが故に運用成績に影響がでないようにしなければいけません
とはいえ、売買手数料と同じように、期待値で言えば効いてくるでしょう
どちらの選択肢でも大きな差が無いと思えば、税金を先送りできる選択肢を取るべきです
短期投資家に対する長期投資家の利点
同じように、短期で運用するのが不利な理由としてもこの税金の先送りができないことが挙げられます売買手数料の増加も大きな要因になるでしょう
そりゃ、短期投資家で長期的に大成する人が少ないわけです
同じ成績なら基本的に長期投資が有利なのですから
結果的に損切りや何やらで短期投資となってしまうのは問題ありませんが、
最初から短期投資を念頭に置く不利な取引をする必要はないと考えています
アセットアロケーション・ポートフォリ上で税金を考慮しなくてよいのか
アセットアロケーションやポートフォリオで含み益を含めた金額あるいは割合を記載している人は多いですが、殆どの人は税金を考慮していませんというより、税金を考慮したそれらで考えている人を未だ見たことがありません
含み益に対して2割の影響があるので、無視できない大きさではないか・・・と考えています
そういう私も損益には税金を考慮して計算していますが、総資産に対する割合などでは考慮していません
損益を考える際は、税金を考慮することは必須だと考えています
最終的に日本円(あるいは米ドル)にしてから消費、あるいは別の株式なりに投資することになるからです
一方で、アセットアロケーション上での比率を把握したい時は時価の方が優れているかもしれません
配当の大きさを考慮したいときも時価の方が良さそうです
他の対策手段
税金は障害ですが、先送り以外の対策はほぼ無さそうです強いて言えば、利益が乗っているのは売らないとかですが、そのせいで売り時を逸して利益額自体が減ったら元も子もありません
あくまで長期投資を基本とすることで税金の影響を低減する程度でしょうか
強いて言えば、年末に損だしは確実に実行しておきたいところです
後は、外国課税控除など、細かいテクニックですかね
まとめ
・資産運用にあたって大きな障害の一つが税金・税金の影響を単利とできる個人投資家・長期投資家のメリットを活かしたい
・アセットアロケーションやポートフォリオ上での税金の考慮は要検討
・税金を先送りするため長期投資を軸にする
年末に損だしを実行する
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