集中投資と分散投資について(インデックスファンド+個別株の場合)

投資の手法として集中投資と分散投資があります
ここでは、インデックスファンドと個別株を併用する場合について考えてみます

インデックス投資がそれなりの割合の場合、個別株は結構集中でも良いのかな、と考えています

ただ、私の場合はテーマをある程度絞って投資しているため、複数の企業に投資していながら実は集中投資という状態になりそうです
そのため、分野という観点で分散を意識する必要性を感じています



集中投資と分散投資

少数の株式にしか投資していなかった場合、もしそのうちの1社が倒産などすると、被害が甚大になります
仮に5社に均等に投資していて、うち1社が倒産すると、資産の20%が吹っ飛びます

これを防ぐために、例えば20銘柄に分散するという対抗策があります
これなら、うち1社が倒産しても損失は5%で済むため、ある程度資産の動きを抑えることができます

これはデメリットにもなり、仮に1社が物凄く業績を伸ばして10倍になった場合、
5社に投資している場合と20社に投資している場合では前者が圧倒的に儲かるため、
一概に分散投資が優れているわけではありません

一般的には、10銘柄~20銘柄程度に分散しておけば、分散することによるリスク低減は気にならなくなる、というのが主流の考え方のようです

ただ、分散投資の銘柄数は幾つが良いのかで記載したように、
リスクの低減には20以上必要じゃないかなあと何となく感じています



手数料の考慮

分散投資の場合、売買金額が小さくなる傾向があるため、この影響を考えてみます

結論としては、米国株の場合(尚、日本株の場合はもっと差が小さくなります)
手数料で有利を取ろうとしたら、1回で40万以上(4444ドル)買う必要があるので、
そこまでは気にしなくても良いのかな・・・というところ

具体的には、
11110ドル(110万程度)を一括購入した時の手数料が20ドル(2000円程度)
取引を分割、1回あたり1111ドルにすると、手数料は1回5ドル(500円程度)なので、10回買って50ドル
差し引き30ドルなので、3000円程度ですね

10回に取引を分割できる、あるいは10社に分散投資できる安心料と考えれば、決して小さくはないですが、過大では無い印象です

55550ドル(550万程度)を一括で買い付けた場合は、
取引を分割、1回あたり1111ドルにすると、手数料は1回5ドル(500円程度)なので、50回買って250ドル、差し引き200ドルなので2万円程度になりますが・・・ハイ

この額は無視できませんが、500万を一回で突っ込む度胸はありません
ということで、私は手数料はそんなに気にしなくて良いと考えます



システィマティックリスクの排除

ウォール街のランダムウォーカーを読みましたの、ベータと分散、システマティックリスク(P266~で記載した通り、非システィマティックリスクは分散投資によってほぼゼロにできます
逆に言えばこのリスクを取ってもリターンは貰えないことになります
(世の中にはフリーランチがないことを考えれば、納得できる理論です)

分散投資にとっては、これが最大のメリットだと考えています

「フリーランチ」ではないとはいえ、集中投資をしている場合はこのメリットが生かせないからです





インデックス投資=分散投資

インデックス投資をある程度している場合、殆どの場合、その時点で資産のかなりの割合を分散投資していることになります

特に全世界~とか、先進国~+新興国~など色々なインデックスファンドを持っている場合、10社どころか、その時点で数百社に分散して投資している状態です

そのため、インデックスファンドと個別株の割合次第ではありますが、リスク低減のための分散は魅力が薄くなります
1社の影響が余りにも大きくならないことだけ注意すれば良いでしょう

私の場合、前述の通り、1社からの影響は最大5%程度かなあとの感覚なので、
それに併せてコントロールすれば問題なさそうです



投資先の分野が重なる場合には注意

1社の割合が5%程度と記載しましたが、例えば3社に投資したとしても、トヨタ、日産、ホンダ、と投資した場合、自動車会社が苦しくなれば3社とも業績が悪化するかもしれません

そして、未来予測と長期予測で記載したように、
私はある程度テーマを絞って投資する予定です

その場合、複数社に投資していても、1社に投資しているのとリスクが変わらないという事態が想定されます

ということで、会社数だけではなく分野という見方が必要です
寧ろ、こちらの方が大事かもしれません

まあ、分野の分け方は会社の数と違い恣意的なのでざっくりとです
「IT」みたいに大きく分けてしまうと、1分野5%以内は不可能ですしね

ただ、完全に無視すると思わぬ被害を受けてしまいそうですので、時々ポートフォリオを確認するようにします



まとめ

インデックス投資と個別株への投資を併用しインデックス投資分が十分大きい場合、個別株においては分散の考え方はほぼ不要と考えています

また、個別株の分散に必要な手数料に気を取られすぎる必要はありません

ただし、1社の影響を大きく受けたくないので、(個人的には)1社の割合は精々5%にしておきたいと考えています

更に、テーマで投資する場合、分野という考え方も大事です
分散しているつもりがいつの間にか集中投資している状況になりかねません

分野の分け方は恣意的なので、ざっくりと見ておけばよいとは思いますが、
必ず確認しておく必要もあると考えます










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