複利の罠

投資で良く出てくる複利の罠です

複利により大幅に資産が増えるという記述は多く見かけますし、実際そうなのですが、
実は一つだけ気を付けないといけないことがあります
(一つじゃないかもしれませんが)

それは複利の効果が最大限に発揮されるのが、後半の後半ということです

序盤は寧ろ貧弱といえますし、
天に召される直前で効果を発揮してくれても意味が無いですし、
最後の最後で暴落に巻き込まれたら全てが台無しということです



最初の内は脆弱な複利















これは最初に100万投資して(追加投資無し)年率5%で増えた場合のグラフです
チョットわかり難いですが、最初の10年で55万、次の10年で97万、次の10年で158万増えています

素晴らしいですね!

と言いたいところですが、1年目は5万ですし、9年目→10年目でも7.3万しか増えません
5万だったらバイトでもした方が早そうですよね。リスクもないですし

29年から30年での1年は19.6万の増加なので、これを稼ぐのはまあ中々に大変です
ここまでくれば投資をした甲斐があったと言えるでしょう

つまり、最初の内は複利の効果は脆弱なのです



最後に増えても仕方ない複利

ちなみに5%で50年運用すると1092万まで膨れ上がり、最後の1年は50万以上増えます
素晴らしいですね!

と言いたいところですが、50年後は下手したら別の世界を旅しています
残念ながらあの世には現金を持っていけないのです

そう、場合によってはググっと増えてこれからというところで、意味が無くなる可能性があるのです

最後にドンと増えるのは心強い反面、もう使う機会が無いということになりかねません
あの世は大げさにしても、美味しいものを食べても味覚が低下しているかもしれません
旅行に行くにしても体力が無いので十分楽しめなかったり、訪問先に制限が掛かるかもしれません

もし、今の5万円の方が将来の50万円より有意義に使えるとしたら、
それは5万円の方が価値があると言えるでしょう



最後に落とし穴がある複利

まあそうはいっても、最初我慢して、50年と言わず30年後には当初の100万円は20万位産んでくれるわけです
素晴らしいですね!

と言いたいところですが、順調に増えた所で暴落に巻き込まれる可能性があります

30年目で400万を超えるはずが、一気に50%減の200万まで落とされるということは、
十分想定されるでしょう

これは色々と辛いところです
本当はそれなりに増えるはずが、逆に大きく減ってしまうのですから

複利で増えると言っても、安定的に増えるわけではありません
(昔の定期預金はきっちり増えましたが・・・羨ましい)
山あり谷ありで増え、慣らすと〇%ということです

一撃で-50%等という極端な事では無くとも、
本当は複利の力が発揮されるはずの後半で相場が軟調だった場合、
その力は一気に削がれることになってしまうことは忘れてはいけません



まとめ

複利は決して盤石ではありません
序盤の脆弱さと後半の危うさを内包した不安定なものです

資産運用の最大効率についてでも記載しましたが、
来年の金融資産=現金+運用資産*利回り+給料-消費という式において、
序盤は給料の増加や消費の減少の方が影響は大きなものになります

特に序盤はそちらに力を入れた方が良いでしょう
どっちもそんなにやってなかった私が言うのもなんですけど・・・
あ、でも節約は少し頑張りました

そして後半には2種類の罠が存在します
増えても意味が無い可能性、そして、終盤の暴落です

前者はとりあえず今も楽しむことで対応するとともに、
後者は出口戦略について十分考えておく必要があると思っています





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